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    環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)への参加に反対する

内閣府や経済界はTPPへの参加がGDPへもたらす効果の試算を公表し、参加が遅れると自動車、電気などの工業分野で韓国に市場を奪われるなどの発言をすることにより、TPP参加への世論作りを急いでいます。

 TPPへの参加により、日本の米、麦、乳製品や牛肉などの畜産物、砂糖など多くの農産物が壊滅的な打撃を受けることは必至(日本農業新聞論説)とされています。

 工業の発展が日本の未来を開くという発想は農業を犠牲にし、著しい食糧自給率の低下をもたらし、経済効率優先の原理は日本の自然を生かす農業技術を破壊し、農業農村を大きく変貌させ、農業の自然環境・生物多様性保全機能や自然循環機能を著しく低下させました。

この現実を前に「食料・農業・農村基本法」は食料の安定的な供給のために自給率向上を目指し、農業の多面的機能、自然循環機能を維持増進されることを目標に掲げました。
 
COP10の開催を機に生物多様性保全の重要性が注目され、そのために国は、私達は何をすべきかの議論も盛んに行われています。その中で農業の果たす役割・機能をどう取り戻し、再構築するかが最も重要な課題の一つに位置付けられています。第三次生物多様性国家戦略では、「生物多様性が保全され、国民に安全で良質な食料や生物多様性が豊かな自然環境を提供できるよう、生物多様性保全をより重視した農業生産及び田園地域や里地里山の整備・保全を推進する」とされ、COP10パンフレット:生物多様性に関する日本の取組  SATOYAMA イニシアティブには、「我が国では生物多様性保全をより重視した環境保全型農業として生きものと共生する農業生産の推進を図っています。」と記述されています。

TPP参加を指向する動きをみると、「食料・農業・農村基本法」や生物多様性保全に関する国の施策が全く空虚な作文に過ぎないと考えざるをえません。安全な食料の安定的な供給を実現し、環境保全機能を果たす農業を築くこととTPPのような自由貿易協定への参加は全く相容れないものです。農業を犠牲とした工業の発展が国民の豊かなくらしと豊かな自然を実現したのでしょうか。またも持ち出された工業優先とGDP神話を拒否することが、自給率向上、生物多様性保全を実現し、ひいては豊かな生活と人間関係を形成する社会の実現への第一歩です。

TPPを関わる論点の中には、農業のあり方をどう考えるかに関わる非常に重要なものが含まれており、おおいに議論をする機会としてとらえたいと思います(例えば、「’開国’により活気ある日本経済を」、「国際競争力のある農業をつくるチャンス」などについて、私達も考え方を整理したいと思います)。

日本農業に壊滅的な打撃を与え、国民生活の安全と安定を脅かし、環境破壊をもたらす環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)、さらには日米FTA、日豪EPA、アジア・太平洋FTAなどに反対します。農家の皆さん、食料自給率向上のために日々努力されている農業研究者・指導者の皆さん、安全で安心な食料を生産し、豊かな環境作りに貢献する農業を支持する消費者の皆さん、反対の声を様々な形で上げていきましょう。    

久住 牧野の博物館活動の会

代  表

増田 泰久

 

事務局長

石若 礼子

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